美容室のシャンプーテクニックをわかりやすく解説!

 

美容院でカットやパーマをしてもらう時、どんな仕上がりになるかが一番の楽しみですが、一番心地よい瞬間と言えばやはりシャンプーしてもらう時ですよね。

美容院で行うシャンプーにはさまざまなポイントやテクニックがあります。このコラムでは美容院ならではのシャンプーのテクニックを、公開できる範囲でわかりやすく解説していきます。

そもそもシャンプーをするのは何のため?

家庭では「シャンプーは汚れを落とすために行う」という認識が多いと思います。美容院で行うシャンプーも汚れを落とすことは目的に含んでいますが、「汚れ」と一言でくくれるほどシンプルではありません。

汚れには、ムースやワックスなどのスタイリング剤をしっかり落とすこと、日常生活で使っているシャンプーやリンス、コンディショナーなどの残留物を洗い落とすこと、生活している中で避けられないホコリや排気ガス、タバコの煙などを落とすこと、皮脂や角質、汗などのカラダから出たものを落とすことなどがあります。生活環境や体質的個人差はありますが、毎日丁寧にシャンプーをしている人でも、これらの汚れが完全に落ちているというわけではありません。

汚れは雑菌が繁殖する元になったり、嫌なニオイの原因にもなったりしますから、月に一回程度は美容院のシャンプーですっきりと汚れを落としてもらい、髪を清潔に保ちましょう。

また、美容院のシャンプーは汚れを落とすだけでなく、ヘアスタイルを長持ちさせることや、頭皮のマッサージなども目的に含んでいます。髪の健康や美しいスタイリングは頭皮の健康があってこそですから、頭皮をいたわるマッサージは美容院ならではのサービスとも言えます。

美容院のシャンプーテクニック

美容院では一口に「シャンプー」と言っても、ブラッシングや予洗いなどの準備の後に、本題のシャンプーとすすぎを行い、トリートメントとすすぎをしてタオルドライやドライヤーを行うなどのさまざまな工程があります。ここでは大きくシャンプー自体のテクニックと、トリートメント、その後のドライやブローの三つに分けて美容院のテクニックを語っていきましょう。

美容院のシャンプーはただ洗っているわけではない

シャンプーを始める前に、髪が絡みやすそうであればまずはブラッシングをして状態を整えることもあります。これは使っているスタイリング剤にもよりますからケースバイケースです。

その後はたっぷりとお湯を使って予洗いします。予洗いはある程度汚れを落とす意味もありますが、髪と頭皮に水分を含ませてシャンプーの泡立ちを良くする目的も持っています。

ここまでの準備が済んだらいよいよシャンプーですが、シャンプーは泡だて方が命です。泡が上手く形成されていないと髪同士の摩擦や指でこすれてダメージを受けますから、美容師は泡だてに神経を使います。

しっかりとしたよい泡を生み出すには、髪にたっぷり水分を含ませることが欠かせません。そのため、ざっと上からかけるだけでなく、耳回りなどには手でお湯をためて水分を含ませるなどの工夫も行います。

泡だてには空気を十分に含ませることも必要です。手で泡立てる時も空気を巻き込むように手のひらに隙間を開けるなどの工夫をしますし、地肌から少し離れた部分からつけて泡立ちを良くしてから地肌も洗うなどのテクニックも使います。

髪を洗う時は水分を含むことで、髪のツヤやサラサラ感を守るキューティクルが開き、傷つきやすい状態になっています。そのため髪の毛同士をこすり合わせないように、優しく指の腹で洗っていくことが大切です。

洗い終わったら十分にシャンプーを流します。すすぎが不十分だとかゆみや頭皮のトラブルにも繋がりますから、髪の流れに沿ってお湯を注ぐこと、頭皮のシャンプーもしっかり洗い落とすことを意識します。髪の長さにもよりますが、すすぎはシャンプー自体よりも時間をかけて行われることも多くあります。また、耳の周りや首元などはすすぎにくい部分なので丁寧に流します。

トリートメントの重要性

トリートメントは傷んだ髪を補修し、栄養や潤い成分を補充することで髪を健康でキレイな状態にするための大切な工程です。また、しっかりトリートメントができていれば、ダメージから保護する効果もあります。

トリートメントはシャンプーで電気的にマイナスになった状態を、プラス側に戻して静電気を防ぎます。さらに、髪が健康でいられる弱酸性の状態にすることで、手触りやブラシの通りを良くしてくれますし、髪がまとまりやすくなるのでスタイリングも楽になります。

リンスとコンディショナー、トリートメントは混同されがちですが、基本的には目的が違います。リンスは髪に光沢と柔らかさを与えるもので、コンディショナーはリンスに保湿性を付加したものです。トリートメントは毛髪のダメージを補修することを大きな目的としています。

トリートメントは髪に残った方が、長く効果を得られるのではないか、と思っている人もいますがそれは間違いです。髪のトラブルを防ぐためにもしっかり洗い流すことが肝心です。

ドライとブロー

シャンプーやトリートメントの後にまず行うのはタオルドライです。これも単純に水分を取っているわけではなく、しっかりしたテクニックがあります。髪は濡れているとキューティクルが開いていてダメージを受けやすいですし、水分がしっかり取れていないと雑菌が繁殖してイヤなニオイが生まれる元を作ってしまいます。

タオルは髪に優しく当てて、こすらずに包み込むようにして水分を取ることが基本です。頭皮も毛髪も濡れた状態でゴシゴシこすってしまうとダメージを受けるからです。

順番としてはまず頭皮をポンポンと軽くたたくようにして水分を取りましょう。それから髪の根元の水分を取り、毛先に向かって移動しましょう。移動と言っても連続してタテにこするのではなく、場所ごとに優しく包み込むことがコツです。

タオルドライの目安は水がしたたらない程度です。完全に乾かすのはドライヤーの仕事なので、タオルはあくまでも余分な水分を取ることまでにして、髪を傷つけるような拭き方は避けましょう。

ドライヤーは不要な水分を取って髪に雑菌が繁殖しないようにすることと、乾かすことでキューティクルを傷つきやすい状態から通常に戻すこと、スタイリングを決めることを目的としています。ただし、髪は熱を与えすぎるとケラチンという成分が変質してダメージを受けますから、ドライヤーと髪の距離を20cm程度に保ち、長時間同じ場所に当て続けることは避けましょう。

乾かす順番はタオルドライと同じで頭皮側から初めて最後に毛先です。スタイリングの基本は髪の根元なので、そこを先に決めることと、毛先は乾かしやすいので後から乾かしてもダメージを受けにくいためです。

美容院のシャンプーテクニックまとめ

美容院のシャンプーテクニックについてまとめました。一口にシャンプーをすると言っても、美容師はさまざまなテクニックを駆使して、お客さまの大切な髪を守る工夫を行っています。

富山市掛尾町にある美容院ベルダでは、お客さまの髪に対する相談を毎月200件以上もお受けしています。美容院のテクニックはカットやパーマ、カラーや縮毛矯正などで語られることが多いですが、当店ではシャンプーやトリートメント、すすぎやドライなどすべての工程でお客さまの髪を美しく健康に仕上げる気持ちを忘れません。

お客さまのヘアスタイルに関する希望をできる限りかなえること、プロとしてお客さまの髪をより美しい状態にすること、それが髪を癒す美容院 ベルダの約束です。

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